円買い介入の効果薄く・・・再び一時144円台 “動かぬ日銀”黒田総裁「財務省・政府がやったこととの間に調整の仕組みはない」|TBS NEWS DIG
先週、政府・日銀は24年ぶりに円買い・ドル売りの為替介入を行い、一時1ドル=140円台まで円高が進みました。
しかし、円相場はきょう、再び一時144円台まで円安に戻っていて、介入の効果が早くも薄れています。いったいなぜなのでしょうか。
先週、政府・日銀が円買い・ドル売りの介入を行った外国為替市場。きょう、一時144円台まで円安が進み、介入の効果が薄れているように見えますが…
鈴木俊一財務大臣
「(介入には)一定の効果が認められる」
さらに、鈴木財務大臣は再度の介入について「必要に応じて対応する」と述べ含みを持たせました。
ただ、市場関係者は…
みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト 唐鎌大輔氏
「金融政策は通貨安を目指しているのに、通貨政策は通貨高を目指しているところにねじれ。マクロ経済政策の中でねじれがあるというのは、今の日本に指摘されること」
円安が再び進んだのは、先週、アメリカなど各国の中央銀行が金利の引き上げに動いた一方、日銀は金融緩和の継続を決めたためです。
介入で円安を阻止しようとしても、日銀が動かない限り、金利が低い円が売られる構図は変わらないため、長期的な円安の流れを止めるのは難しいとみられています。
さらに…
日本銀行 黒田東彦総裁
「当面金利を引き上げることはない。当面というのは数か月の話ではなく2~3年の話」
日銀の黒田総裁の任期は来年4月までですが、先週、「2~3年後」の見通しに言及する異例の発言もしていました。
さきほど、黒田総裁は…
日本銀行 黒田東彦総裁
「金融政策と介入政策、財務省・政府が実施したこととの間に何か調整があるかというと、そういう調整の仕組みはありません」
市場は「日銀は動かない」と見越した円売りを続けていて、円安の流れが止まる見通しは立っていません。
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