【報道】米新聞大手、慎重に生成AI導入 最終仕上げは人の手で
だが、USAトゥデーなど200余りの日刊紙を発行しているガネットは、生成AI技術が監視なしに自動的に展開されることがないよう、そのプロセスに人間を介在させるとしている。同社の上級副社長兼プロダクト部門責任者、レン・トゥリアーノ氏はロイターとのインタビューで、生成AIは効率を上げ、ジャーナリストにとって面倒な作業をなくす手段だと述べた。
とはいえトゥリアーノ氏は「他の報道機関の中には、功を焦って失敗した例もある」と、具体的なメディア名は挙げずに語った。「私たちはその過ちを犯さない」
難しい綱渡りをしているのはガネットだけではない。ロイターのポール・バスコバート社長は15日に発表した声明の中で、AI導入計画に関するコメント要請に応じ、AI技術を活用するにあたり、「正確さを守り、信頼を育む責任あるアプローチをとっている」と表明した。
利用者の入力や質問に対応して新たなコンテンツやデータを生成するAIツールについて、米国の報道機関の多くは、導入する最善の方法は何かという問題に頭を悩ませている。
しかし専門家の間には、正確さが求められる報道業界において生成AIの限界が特に問題になる、との声もある。例えば「ハルシネーション(幻覚)」、つまり一見もっともらしい装いではあるが虚偽の情報を出力してしまう傾向などだ。
ノースウェスタン大学のニコラス・ディアコプロス准教授は「現在の私の立場としては、公開のチャネルに自動的に情報を流すのであれば、ジャーナリズムとしての用途にこれらの生成AIモデルを用いることは推奨できない」と述べた。
ガネットによる戦略は、主流の報道機関の多くが採用している慎重なアプローチを反映している。
※以下省略。記事全文はソース元にて
2023年6月22日11:11 午前
https://jp.reuters.com/article/gannett-ai-idJPKBN2Y70CG