大企業・製造業が5四半期連続悪化、非製造業と明暗　3月の日銀短観

　日本銀行が3日発表した3月の全国企業短期経済観測調査（短観）で、大企業・製造業の業況判断指数（DI）は5四半期連続で悪化した。一方で、大企業・非製造業は4四半期連続で改善し、高水準を維持し、明暗が分かれた。

　業況判断DIは、調査対象の国内企業約1万社のうち、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた指数。

　大企業・製造業は前回の昨年12月調査（プラス7）から6ポイント悪化してプラス1となった。欧米の利上げなどに伴う海外経済の減速が一因とみられる。

　一方、大企業・非製造業は前回（プラス19）から1ポイント改善し、プラス20となった。訪日外国人客の増加や、経済活動の正常化に伴う消費の復調が追い風になったとみられる。

　3カ月後の景況感を聞いたDIは大企業・製造業がプラス3と今回から2ポイントの改善、非製造業はプラス15と5ポイントの悪化を見込んでいる。（久保田侑暉）

朝日新聞　2023年4月3日 9時09分
https://www.asahi.com/articles/ASR43316DR41ULFA004.html?ref=tw_asahi