「チャットGPTに仕事を奪われる?」AI研究者に悩みを打ち明けてみたらその答えは?

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1: 名無しの投資家 2023/03/31(金) 08:00:08.42 ID:ENdlSOz79
 対話型の「チャットGPT」など生成系人工知能(AI)が次々と登場し、世界的に注目されています。仕事の効率が爆上がりしそうな期待の半面、事務職を中心に不安も高まっています。「覚えたスキルが無用になる?」「仕事を奪われる?」。AIを研究する東北大大学院情報科学研究科の坂口慶祐(けいすけ)准教授(40)に悩みを聞いてもらいました。(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)
[さかぐち・けいすけ]1982年、東京都生まれ。早稲田大第一文学部卒。米ジョンズ・ホプキンス大博士(コンピューター科学)。米アレン人工知能研究所(AI2)のリサーチサイエンティストなどを経て、2022年7月から現職。専門は自然言語処理。

初代モデルは2018年発表
 ―チャットGPTは2022年11月に公開されました。すごい、すごいと聞きますが、一体何が起きているのでしょうか。(略)
 ―突然できたわけではないのですよね。(略)
 ―これまでの自動応答するチャットボットとは、どこが違うのでしょうか。(略)
 ―まるで人間が中に入っているような言葉が返ってきます。どのような仕組みなのですか?(略)
できた以上、付き合っていくしかない
 ―ちょっと難しくなってきました…。(略)
 ―確率的にありそうな言葉のつながりを出力しているだけだとすると、AIは質疑を理解しているわけではないということですか。(略)
 ―検索に取って代わる存在になるのでしょうか。(略)
いい回答にはいい質問
 ―AIを使いこなすために必要な能力は何ですか。
 いい回答を得るには、いい質問を投げないといけません。大ざっぱに「仙台について教えて」でも回答は得られるし、質問を追加することはできますが、思った回答に一発でたどり着きません。「仙台の歴史」なのか「仙台のグルメ」なのか、自分が知りたいことを明確に言葉で質問する力が重要になります。コンテクスト(文脈)を含めて、曖昧さを残さずに、丁寧に説明する国語力、作文力が大事になると感じます。

 ―人間にしかできない仕事はどういう分野が考えられますか。
 絶対に間違えられない、正確性が求められる分野や信頼性が重要視される分野だと思います。具体的には医療や法律。簡単な診療や書類作成はAIが代替できますが、最終的な判断は人間の領域が残ります。育児などもまだまだ人間にしかできないでしょう。

 今のところ、チャットGPTレベルの言語コミュニケーション能力を持ったAIロボットはありませんが、研究は水面下で始まっています。私たちが思っている以上に早く、数年以内に実現するかもしれません。

 ―記者はAI時代を生き残れますか。
 記事を書く、要約する、「てにをは」を直すといった業務がAIは得意です。ただし、GPTは事前学習したモデルなので、現実の生活とリアルタイムでつながっているわけではありません。いち早く重要な情報を見つけて聞いてくる本質的な仕事に、人的資源を集中できるのではないでしょうか。報道も正確性が求められる分野なので、ファクトチェック(真偽検証)は重要な仕事として残る可能性があります。

 ―企業という単位で見た時にはどうでしょうか。大企業からAIの活用が進んで、地方の中小企業との格差が拡大する恐れはありますか。

 むしろチャンスかもしれません。チャットGPTは個人で月額数千円で使えるため、利用の障壁は高くありません。どう業務に生かすかを試行錯誤しなければいけないのは大企業も同じです。人手不足に困っている地方や業種で、事務処理の省力化につながるプラスの効果が大きいのではないでしょうか。

 格差という意味では世界的に見た時に心配があります。GPTは学習に使われるデータの9割が英語です。出力されるものは英語圏の文化や価値観が平均的に抽出されています。日本語は事前学習に使えるネット上のデータ量が相対的に少ないため、正確性などのパフォーマンスががくっと下がります。中長期的に見て、生産性に差が生じる恐れがあります。

〔生成系AIを巡る主な動き〕
?生成系AIは文章やデジタル画像、プログラムコードなどを生み出す。(略)
?チャットGPTは人間と自然に会話するような文章を作る。昨年11月に無償公開されてから2カ月で利用者は1億人を超えたとされる。米マイクロソフト(MS)が出資する米新興企業「オープンAI」が開発した。(略)
?対話型AIを巡り、(略)百度(バイドゥ)は3月16日、独自のサービス「文心一言(アーニー・ボット)」を発表。米グーグルは3月21日、「Bard(バード)」を一般公開した。

河北新報 2023年3月31日 6:00
https://kahoku.news/articles/20230330khn000026.html


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