【通信】楽天・三木谷社長「世の中に不可能なことはない」　携帯電話事業に改めて自信

　楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は2月22日、傘下の楽天モバイルの協力事業者向けイベントで講演し、電子商取引（EC）や金融など新たなネットサービスを始めるたびに「無謀だ」と言われた過去を振り返った上で、携帯事業についても「世の中に不可能なことはない」と述べた。モバイル事業は基地局投資などで累積赤字が膨らんでおり、2023年中の単月黒字化の目標達成は厳しいが、改めて自信を示した形だ。

　三木谷氏は楽天モバイルのデータ通信量の上限無しで月額3278円の料金プランや、クラウドを活用した携帯電話の基地局ネットワークなど、他の大手携帯電話事業者と比べた同社の独自性を強調。その上でイベントに出席した基地局の工事業者や販売代理店関係者らに「楽天グループだけでは何も実現できない。世界に冠たるネットワークを皆さんと作っていきたい」と呼びかけた。

　三木谷氏に続いて講演した楽天モバイルの矢澤俊介社長は、携帯電話が高層ビルや地下などでもつながりやすくなる「プラチナバンド」の利用開始時期について、これまで示していた「24年3月」から「23年の年末から24年の年初には」と前倒しした。

　また楽天グループの法人事業を担当する鈴木和洋専務執行役員は、1月30日に開始した楽天モバイルの法人向け料金プランについて2月22日現在で800社超が契約したことを明らかにした上で、新たにスタートアップ（新興）企業向けの料金プランも近く発表する方針も示した。
2023年02月24日 10時00分
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2302/24/news089.html