トヨタ、EV戦略見直しへ HVの延長脱し、専用設計でテスラに対抗
トヨタ自動車は、電気自動車(EV)のつくり方を根本的に改める。ガソリン車やハイブリッド車(HV)向けの延長線上だったのを脱し、EV専用の基本設計とする。生産効率とコスト競争力を高め、EVで先行する米テスラなどに対抗する。想定を超えるEVの普及スピードに対応するため、大量生産に備える。
トヨタが見直すのは、車の骨格であるプラットフォーム(車台)。エンジンやモーター、変速機などを据え付ける車底部の構造体で、車の走行性能やコスト競争力を左右する。開発には膨大なコストがかかり、一つの車台を複数の車種で共有することが多い。
トヨタは昨年、初のEV専用モデル「bZ4X」を発売した。bZ4X向けに開発した車台は、今後出すほかのEVにも使い続ける予定だった。
しかし、この車台はガソリン車やHV向けと構造を一部共有し、エンジンを載せるための凹凸があるなど、複雑な形状をしている。EVに必要ない要素も含まれており、テスラが使うEV専用の車台に比べるとコスト高になっていた。
「HVとはまったく別物だった」 トヨタのEV戦略に二つの「誤算」
トヨタはこのままではEVで十分に利益を出せず、テスラにも対抗できないと判断。次世代EV向けの専用車台を、ゼロから開発することにした。
新たな車台はエンジンを載せる必要がなく、スケートボードのように平らにつくることができる。量産に向き、コストも低くできる。電池を置くスペースの自由度も高まる。
この車台を使った新EVの投入時期は需要の動きを見て決めるが、2027~28年を軸に検討している。
トヨタは22年の新車販売台…(以下有料版で,残り336文字)
朝日新聞 2023年1月25日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR1S6TZ4R1RULFA01J.html?iref=comtop_7_05